Irish Music

イニシュモア島

フェリー乗り場まで、バスで移動。
車窓から白馬が草を食べているのを間近に見かけ、ドキっとしました。
真っ白くて凛々しい馬に、これから訪れる場所が特別な場所になる予感がしました。

ロッサヴィール港からフェリーに乗って、いよいよ西の果てへ。
イニシュモア島に到着すると、ミニバスツアーの車が沢山並んでいました。
ドン・エンガスまではとても歩いて行ける距離ではないと知り、私もバスツアーに参加しました。
同乗した2人組のスペイン人の女性と仲良くなりました。
バスは、海岸沿いを走り、コネマラ方面が見える海岸で降りたり、古い教会や瓦葺き屋根のお家を見学しながら、ドン・エンガスへと向かいました。

ビジターセンターの前で、ミニバスツアーの運転手さんに集合時間を言われ、解散・自由時間になりました。
ビジターセンタからドン・エンガスまで歩いて約20分。
しばらくは草木が生い茂っているのですが、急に目の前が開け、ただひたすら石灰岩の地面が広がっていました。
黙々と歩いて、ドン・エンガスに到着。
ひと言で言うと、何も無い場所。
石以外に何も無い、、、、そんな感じでした。
強い風が吹き付ける断崖は、転落防止の柵など何もなく、かなり危険でした。
でも、ガイドブックで見た様に、海面から約90mの高さもある断崖に寝転んで海を覗き込みましたけど、、、、。
ここに建てられた古代要塞に座って、ステイ先のお母さんが作ってくれたランチのサンドウィッチを食べました。
強風に吹かれながら、どこまでも続くどんより曇った空を眺めて、集合時間ギリギリまで時間を過ごしました。
「果てしなく何も無い」世界は、頼りなくもあり、清々しくもあり、逞しくないと生きていけない、そんな場所でした。
この世界を表現した音楽に、改めて魅力を感じ、愛おしくなりました。
何も無いからこそ、また行ってみたいと思える場所でした。

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